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このビーム幅の中にある間は、反射波が受信される。したがって、小さな物標を探知する場合でも、ビーム幅が2度であればスコープ上では2度に広がった物標として認められることになる。また、ある広がりをもった物標は、図2・5に示すように、実際の物標の幅はBであるが、ビーム幅をAとすると、この物標はスコープ上でビームがCからDまで移動する間表

 

 

016-1.gif

 

 

図2・5
(a)映像拡大効果

 

 

016-2.gif

 

(b)カーソルを実線の位置に合わせて方位を読む
(ただし水平ビーム幅を2度としてある)

 

 

 

示されることになり、幅Bの物標は幅Eに拡大して認められる。これを映像拡大効果のうちの方向拡大効果という。
この効果は、輝点の大きさの効果を考える場合にはさらに大きくなる。このため、島などの一端の方位を測る場合には、図2・5のように映像の端から水平ビーム幅のほぼ半分だけ内側に入ったところにカーソルを合わせて方位を読み取らなければならない。ただし、この条件は、物標の反射の強さや、感度調整のやり方で変わるから注意が必要である。
(2)中心差による誤差
方位を正確に測るには、表示面におけるスイープの回転中心位置と、カーソルの回転の機械的な中心とが一致していなければならないが、ブラウン管を交換したりすると、このスイープの回転中心の位置と、カーソルの回転中心とがずれることがある。もし、このずれがあるときには、これを調整しなければならない。
(3)視差(パララックス)による誤差
ブラウン管の映像画とカーソルとの間には、わずかではあるがすき間がある。したがって、目の位置がカーソルの中心点の真上になるようにして正

 

 

 

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